早いもので2024年も9ヶ月が経過しました。新年に立てた経営計画は順調に推移していますか?今回は経営計画達成の為の3つの要素を取上げます。<中小企業政策研究会>
1 マネジメントシステムの確立
一般に経営計画は年度や半期ごとの期首に立案することが多いのですが、会社の大きな方針であることが多く、期間ごと、部署ごとにいつ・誰が・何をするかといった細かいところまでは決められていないことが多いので、まずは計画を部門別、個人別、期間別などに落とし込むのが良いです。これにより会社の大きな目標達成のために部門、個人、期間ごとにそれぞれ何を目標にすればよいのかが具体的になり、達成状況の測定もしやすくなります。また、これらはなるべく明確に数値化しておいたほうがお互いの目標への認識のギャップを防ぐことができるなどの効果があります。目標達成のためには経営トップだけではなく従業員の士気向上が不可欠ですので、昨今多くの企業などで導入されている成果連動賃金制度を、この目標達成とリンクさせるというのも一つの手段です。これは会社目標を部署目標から個人別目標にブレイクダウンし、これを達成できたか否かを賃金に反映しようとするものです。
2 トップの論理的な判断とリーダーシップ
次にトップの行動について説明します。前述で述べた目標の明確化やブレイクダウン、各個人との納得のできる目標すり合わせや、期中の計画変更などはトップの取るべき行動に含まれますが、それ以外に重要なこととして、従業員や金融機関等の関係者に対して、その計画について説明することです。従業員に対してはなぜそれだけの売上・利益が必要なのかを説明して理解してもらうことにより、モチベーションの向上につながりますし、金融機関に対してはその達成のための施策と合わせて説明することにより、融資を仰ぐ為の手段となります。
3 従業員のモチベーション向上
最後に目標達成のためにもっとも重要な従業員のモチベーション向上についてですが、すでに述べた成果連動賃金制度の導入や目標設定時の納得度向上、トップによる計画の必要性の説得が、これに関するものです。とくに、トップが直接その計画達成の必要性とそのために個人が果たすべき役割を説明することにより、従業員と経営との距離が近くなり、士気の向上が期待できます。
経営計画達成に向けて、残りの四半期、頑張っていきましょう!