昨日、所属しているロータリークラブの炉辺会合で「会社は誰のためにあるのか?」という議論がありました。会社法上では「会社は株主のものである」というのが定義です。様々な議論がある中、以前読んだ著書を思い出しました。
「日本でいちばん大切にしたい会社」を執筆されている法政大学の坂本光司教はその著書の中で「会社は誰のためにあるのか?」という問いかけに対して「会社は、経営者や株主のものではなく、その大小にかかわらず、従業員やその家族、顧客や地域社会など、その企業に直接関わるすべての人々のもの」と定義しています。また、「会社には、どんな使命と責任があるのか。」という問いかけでは、それは「5人に対する使命と責任があり、その5人に対する使命と責任を果たすための行動のことが、本当の『経営』である」と述べられています。次に上げるのがその5人です。
1社員とその家族を幸せにする
2外注先・下請け企業の社員を幸せにする
3顧客を幸せにする
4地域社会を幸せにし、活性化させる
5株主の幸せ
上記の5人の満足度があるかという視点で大切にしたい会社を紹介されていますが、これらの会社は、爆発的な利益を追い求めることはしておらず、会社を継続させることに主眼をおいているように思います。そして紹介されている会社は、継続して増収増益だったり、辺鄙な場所にも関わらず全国から入社希望者が集まったりと、どこにでもあるシャッター通りの店に全国からお客様が集まっていたり、やはり生き生きと社員が働いている様子が記述されています。自分の利益のみを追い求めるのではなく、上記の5人を意識して経営を行っていくことが回りまわって自社の利益に繋がっていくということを、実現している会社が実際に存在しているということです。
私自身も自分の利益を追求するのではなく、5人を意識した経営をしっかりしたいと思います。