「本当の利益はどこからうまれるのか?」という問いかけがあれば、僕は真っ先に「付加価値」と回答します。「付加価値」こそ本当の利益がうまれる場所です。
商いをしていて人と同じことをしていても付加価値はありません。一般的な商いをするだけだと利益は「時給×労働時間」になります。これは小売業も製造業でもサービス業でも同じで、労働に対しての対価がその企業や個々人の所得ということです。これはどの業界でも同じです。違うのは業界によって時給が違うので利益額が変わるということです。
競争市場では、利潤は0になるというのは経済学において当然のことです。人と同じことをするというのは、人と違うことをやることに比べると、リスクが低く感じられます。しかし一般的にローリスクはローリターンなので、結果的には経営面においてはハイリスクだったりします。儲けたかったら(ハイリターン)リスクをとらなければいけません。
ここでいうリスクとは危険な経営をするということではなく、人と違うことをすることです。つまり「差別化」です。差別化があってはじめて差別化の分の利益が労働以外から発生します。それが「本当の利益」です。儲かっていないということは差別化できていないということです。したがってお客さまにわかる違いをつくりだしそれを利益に結びつけるのが経営者の仕事であり、マーケティングになります。