先日、クライアントの社長から会社を廃業したいとの相談を受けました。業績が悪くて会社を廃業するというのはよく聞く話ですが、今回の会社は業績は良い会社です。社長の話をしっかり聞かせて頂いてその理由が分かりました。 結論から言えば経営者がよく陥る一般的な問題でした。「この辺が潮時だろう」ということ。今よりよくなることはないだろうという予測からとのことでした。
相談を受けた会社は、下請ビジネスの会社です。元請会社から仕事をもらってビジネスをしています。したがって自分自身でビジネスをコントロールすることができません。元請会社の計画がそのまま影響を受けますので、元請会社がたくさん発注すれば売上が増えます。逆に元請会社が発注を減らせば売上は下がります。そこに社長の意思も経営方針も関係ありません。シンプルに元請会社の意向で会社が運営されていきます。急に仕事が増えたり減ったりすれば忙しくなったり暇になったりしますが、それをコントロールすることができないので、経営が不安定となります。下請企業のままでは、自分たちで売上を作る力、マーケティングスキルがない会社となります。マーケティングスキルがないと会社の将来や収入などを他者に依存することになってしまいます。経営計画もつくりようがないです。社長の仕事はビジョンを描き、そのビジョンに近づくように会社を前進させること。それをするためにはマーケティングスキルが必要です。社長の仕事は、お客さまを集めることです。社長の仕事は、できるだけ高い利益を残しながら買ってもらえるようセールスすることです。社長の仕事は、お客さまに継続的に買ってもらえるようにすることです。そのためには、お客さまと関係を深め、またその関係を維持しなければいけません。それが社長の仕事です。そしてそれをするために必要なのがマーケティングになります。
社長が社内で1番優秀なマーケッターである会社は常に成長しつづけることできます。