我々税理士が提供するサービスの一つに経営計画書の作成があります。金融機関からの依頼で作成する経営計画書の場合は、返済の可能性を確認するための数値計画書がメインになります。しかしクライアントから依頼された場合は、作成するのが数値計画だけではダメで事業計画書の作成も必要になります。この2つはどちらも経営計画書と呼ばれているため区別されていませんが、しっかり区別するようにしましょう。
事業計画書に盛り込むべきことは以下の5つです。
1つめは収支計画です。
これは数値計画の部分になりますので割愛します。
2つめは資金計画です。
これも当然のことです、以下3項目を踏まえた上で資金計画をたてる必要があります。
3つめはマーケティング計画。
マーケティング計画をたてる時にまず確認することは、原状マーケティングに成功している場合、広告費等を増やせば、売上が伸ばせるのであれば、広告費を増やすべきです。しかし注意点として、広告費と顧客獲得は比例関係にはないことのほうが多いです。また広告費を増やせば顧客獲得はできるけれども顧客獲得費用を回収できないためキャッシュフローがマイナスになってしまう場合もあるので、シミュレーションを行います。また伸び悩みを回避するために、新しい集客媒体の開拓も計画していきましょう。
4つ目は採用計画です。
採用計画をたてるにはまず未来の組織図をつくる必要があります。未来の組織図をつくる時のポイントは人ではなく、機能から考えることです。例えば、営業1課、営業2課といった具合に同じ機能ばかりの組織図をよくみます。営業課の中で機能が違ってくる部分はしっかり作る必要があるのですが、そうではない場合ここではそこまで掘り下げる必要はないです。それよりもマーケティングの機能を盛り込んだり、商品開発の機能を盛り込んだりと未来の組織図にしていくために必要な機能をしっかり組織図に盛り込むようにするのが得策です。内部の人だけでなく、外部の協力者も盛り込んだほうが良いかもしれません。これをすることで、会社を伸ばしていくためにどんな能力やスキルが必要なのかを考え、計画することができるようなります。
5つめは商品開発です。
商品の寿命がどんどん短くなっていっていることを考慮すると毎年新しい商品、サービスをリリースできるのが望ましいです。新しい商品、サービスを開発する機能も積極的に考え、計画していきましょう。
経営計画をみても、なかなかこの5つの項目をしっかりおさせて作られているものは少ないのが現状です。しっかり事業計画書に落とし込んでいきましょう。