今、確定申告の真っただ中です。毎年個人の決算申告をしていると、この領収書は必要経費でなくて、生活費ではないかと思うことがあります。よく言われるグレーゾーンと言われるところです。
会計学では、「必要経費とは売上を得る為に貢献した支出」とあります。ただ拡大解釈すると、いくらでも必要経費となり税収を確保することができなくなります。
必要経費の計上はグレーゾーンが広いと考えた方が良いです。これは敢えて国税サイドにそう作られていると思った方が自然かもしれません。これが経費で、あれが経費でないと細かく法律で決めてしますと、それを逆手に取って、その要件だけを満たせば経費になるとして新しい租税回避スキ-ムが作られてしまいます。ですから敢えてグレーゾーンを広くして社会通念から外れた経費を否認できるよう国税は想定していると私は思います。
経費計上という論点は、税務の中でも奥が深く、不確定要素が大きいところだと考えられます。納税者と税務署が対立することも多いので、我々税理士が必要とされると言えます。実際、経費に関連した国税不服審判所や裁判所での訴訟が多いのも、こういったグレーゾーンの広さが関連しているものだと思います。