先日、当事務所のクライアントが法人成りをしました。法人成りした理由は「自分が起業した事業を後世に残して、後継者が事業を発展させて欲しい」との願いからでした。僕が独立開業した当初からのクライアントで、立派な経営者です。後継者はご子息ではなく、内部の叩き上げの従業員です。事業継承を受けた元従業員も立派な方です。両者とも強固な信頼関係があります。債権債務を整理し、金融機関からの借入もスムーズに継承できた成功事例と言えます。
今回の事業継承で、りそなホールディングスの細谷英二会長の言葉を思い出しました。
細谷英二氏は官僚組織の典型とささやかれた2つの組織(旧国鉄と銀行)を立て直した経営者です。その細谷英二氏が「一流の経営者は何を遺すか」という言葉がありました。
「三流の経営者は、お金を遺し」、
「二流の経営者は、事業を遺し」、
そして、
「一流の経営者は、人を遺す」 と言われたそうです。
結局、事業で最も重要なのは、「人」なんだと改めて認識しました。