7月28日、最低賃金の引上げについて議論してきた厚生労働省の審議会は、全国平均で41円引上げるとする目安を示しました。引上額は最低賃金が時給で示されるようになった2002年度以降で最も大きくなっています。
最低賃金は企業が労働者に最低限支払わなければならない賃金で、現在、全国平均は時給961円です。引上額は昨年度の31円を上回り最低賃金が時給で示されるようになった2002年度以降で最大となり、目安通りに引き上げられると全国平均で時給1002円となります。
ちなみに兵庫県の最低賃金は960円から40円引上げられて時給1000円となり、引上時期は本年10月1日からとなります。
最低賃金をめぐっては政府が今年中に全国平均で時給1000円を達成することに言及し、政府の会議で今後も議論する考えを示しています。
最低賃金の見直しだけでなく、コロナ禍での経営、物価高騰への対応など、経営者が置かれる状況は厳しさを増しています。
今後経営者はコスト値上分の価格を売上価格に転嫁して請求していく必要があります。商品価格やサービス価格を上げれば、得意先や消費者から逃げられる可能性もありますが、しっかり値上げをして、正しい企業努力をして、企業価値を高めていくことをしなければならないと思います。