「お客様は神様です」という有名な言葉は演歌歌手の三波春夫さんが言われました。この有名な言葉を「お客さまは神様で、大切にしないといけませんよ」という意味だと僕は誤解していました。三波春夫のオフィシャルサイトでは、「歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払ってまっさらな、澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。ですからお客様は絶対者、神様なのです」と記載されています。これは演歌歌手としての心構えだと私自身は理解しました。
最近カスタマーハラスメントという言葉も話題になっていますが、買手側は売手側より偉いのでしょうか?
茶道を習って8年近くになりますが、亭主(おもてなしする側)も主客(おもてなしされる側)も対等の立場です。お客様は神様ではないです。ましてや偉くもないです。
企業は物品・サービスを提供する代わりにお金を頂きますし、お客様は物品・サービスが欲しいからお金を支払います。ここに上下関係はないです。サービス提供者としてお客様に丁寧に接したり、敬意を払うといった最低限な対応は必要です。しかし過度な値引き交渉や理不尽な要求には応じる必要はないと思います。
そういうお客様とは取引を拒否するというのも良いと思います。営業の最中に商談が自分の理想と違い、それが許容できない場合は自分から断るというのも重要だと思います。事実、こういったマインドを持っていれば、お客様への恐怖心も軽減されるのではないでしょうか。自信をもってお客様と接していきましょう。